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原宿で声が光に、歩みが音楽に。Daily tous les jours×CCBT「Enchanted Moments as Resistance —その上で踊る」が11月14日(土)開幕

原宿で声が光に、歩みが音楽に。Daily tous les jours×CCBT「Enchanted Moments as Resistance —その上で踊る」が11月14日(土)開幕

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]は、カナダ・モントリオールを拠点とするアート&デザインスタジオ Daily tous les jours(デイリー・トゥ・レ・ジュール)と協働し、展覧会「Enchanted Moments as Resistance —その上で踊る」を開催します。会期は2026年11月14日(土)から2027年1月17日(日)までです。会場はCCBTと、原宿・キャットストリート(旧渋谷川遊歩道路)の一角にある広場の2か所です。この2つの会場でひとつの展覧会を構成し、訪れた人だけでなく、通りかかった人も巻き込みながら展開します。

Daily tous les jours “Spaghetti Chorus” (National Gallery of Canada, Ottawa, Canada, 2025) Photo: Maryn Devine
Daily tous les jours “Spaghetti Chorus” (National Gallery of Canada, Ottawa, Canada, 2025) Photo: Maryn Devine

見知らぬ人どうしの出会いを生む、Daily tous les joursの「柔らかなインフラ」

Daily tous les joursは、Melissa Mongiat(メリッサ・モニャ)とMouna Andraos(ムーナ・アンドラオス)を中心に2010年に設立されたスタジオです。世界中の都市で、互いに異なる「他人」がいることを前提とした公共空間に偶発的な出会いをつくり出し、新たな「つながり」を生む作品や体験を手がけてきました。作品の美しさや、すべての人にひらかれたあり方の一方で、活動の根底には、人と人とのつながりがますます希薄になる現代社会を鋭く捉え、問い直す姿勢があります。

インタラクティブアート、ストーリーテリング、パフォーマンス、都市デザインを融合させ、21世紀における共生のあり方を新たに構想する先駆的な実践を展開し、数々の賞を受賞しています。2010年の発足以来、プロジェクトを手がけた都市は世界70以上にのぼります。近著『Strangers Need Strange Moments Together』では、人の心のためのインフラを創り出すためのさまざまな実験的試みを紹介しています。アートやテクノロジー、公共空間をめぐる議論にも積極的に参加し、SXSW、New Cities Summit、iFデザイン賞、アルス・エレクトロニカなどで講演を行ってきました。

本展は、CCBTとキャットストリート(旧渋谷川遊歩道路)の一角にある広場を起点に、原宿を舞台として繰り広げられます。2025年12月に移転したCCBTは、原宿を知っていくなかで、そのユニークな地形と、それに沿うように立ち現れてきた地域コミュニティ、そしてその中心にある「水路」の存在に着目しました。1964年の東京オリンピック開催を機に覆われていった水路は、かつて「水の都」として知られた東京で、人々が出会いや発見を楽しむ偶発性の舞台でもありました。

本展は、この「地形と人々との関係性」から着想を得て、“蓋をされた水路”がつなぐ2会場に、人々のためのインフラを一時的に設置するものです。Daily tous les joursが提唱する“Infrastructure for the Human Spirit”(人の心のためのインフラ)とは、人々が立ち止まり、関わり合い、交流するきっかけを生む、いわば「柔らかな」インフラのこと。原宿のまちに作品を置くことで見知らぬ人どうしの偶発的な出会いや交流を促し、公共空間における新たなつながりの可能性を探ります。

Daily tous les jours “Walk Walk Dance” (The Bentway, Toronto, Canada, 2021) Photo: Jack Landau
Daily tous les jours “Walk Walk Dance” (The Bentway, Toronto, Canada, 2021) Photo: Jack Landau

声が光になる“Spaghetti Chorus”、歩みが音楽になる“Walk Walk Dance”

CCBT会場に設置されるのは“Spaghetti Chorus”です。話しかけた声を音楽と光に変えて届ける“ゆっくりな”通信装置で、2つのマイクをつなぐ光のチューブを通じて、吹き込まれた声が色とりどりの光となって伝わり、メロディを奏でます。話し言葉がもつ音楽性に着目し、声を介した新たなコミュニケーションのかたちを探る、Daily tous les joursの「Hello」シリーズの一作品です。

旧渋谷川遊歩道路会場には“Walk Walk Dance”が登場します。地面に描かれたラインの上で踏む、跳ねる、踊るといった動きに反応して音楽が鳴りだす、Daily tous les joursの“音楽を奏でるライン”のシリーズです。日常の「歩く」という行為を誰もが参加できる遊びへと変え、人々がともに街を楽しむきっかけを生み出します。モントリオールで生まれ、トロント、カルガリー、ボストン、デトロイトなど北米各地で展開されてきたこのシリーズの新作が、本展で旧渋谷川遊歩道路に設置されます。サウンドは東京塩麹が本作のために作曲したもので、時間帯によって異なるパターンの音色が鳴り響きます。

Daily tous les jours “Spaghetti Chorus” (National Gallery of Canada, Ottawa, Canada, 2025) Photo: Maryn Devine
Daily tous les jours “Spaghetti Chorus” (National Gallery of Canada, Ottawa, Canada, 2025) Photo: Maryn Devine

建築、リソグラフ、音楽のクリエイターが集結

CCBT会場の空間設計を担うのは、殿前莉世・平井未央・福留愛の3名による建築家ユニット iii architects です。建築設計を軸に、家具、庭、舞台美術、展示など領域を横断して活動し、異なる背景を持つ3人の視点を重ねながら、日常の観察から人と周辺環境の関係を読み解き、新たな風景や居場所が生まれる建築を目指しています。主な作品に〈阿久根の兼用住宅〉(2026)、〈内之浦の家〉(2023)などがあります。

“Walk Walk Dance”のサウンドを手がける東京塩麹は、2013年に始動したコンテンポラリーポップバンドです。音の反復と解体、再構築を主軸とし、バンド形態でありながら完全に譜面に落とし込まれた独自の音楽性で注目を集め、ディスクユニオン主催「DIM.オーディション2016」に選出されました。2017年にリリースした1stアルバム『FACTORY』は、NYの作曲家スティーヴ・ライヒから「素晴らしい生バンド」と評されています。2018年には「FUJI ROCK FESTIVAL’18」に出演。2023年リリースの3rdアルバム『Goodbye』では全国5都市ツアーを開催し、同作はアジアの音楽賞The 14th Golden Indie Music AwardsでBest Asian Creative Artist賞にノミネートされました。

グラフィックデザインとリソグラフを担当するのはオオクボナナです。リソグラフを専門に、分版・色設計から印刷までを手がけるプリンターとして活動し、2024年からは雑誌『NEUTRAL COLORS』のリソグラフ印刷を担当しています。アーティストやデザイナーからの依頼を中心にZINEやアートブック、ポスターなどの印刷を手がけるほか、nana名義で建物や身近な風景をモチーフに、リソグラフを活かした作品制作も行っています。

Daily tous les jours “Spaghetti Chorus” (National Gallery of Canada, Ottawa, Canada, 2025) Photo: Maryn Devine
Daily tous les jours “Spaghetti Chorus” (National Gallery of Canada, Ottawa, Canada, 2025) Photo: Maryn Devine

開催概要と関連企画

  • 展覧会名:Daily tous les jours × CCBT「Enchanted Moments as Resistance —その上で踊る」
  • 会期:2026年11月14日(土)〜2027年1月17日(日)13:00~19:00
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)、年末年始(12月28日~1月4日)
  • 会場①:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]B1 STUDIO(東京都渋谷区神宮前1-14-4 1/1(ONE) HARAJUKU “K”)JR山手線原宿駅竹下口より徒歩2分、東京メトロ副都心線明治神宮前〈原宿〉駅3番出口より徒歩4分
  • 会場②:旧渋谷川遊歩道路(神宮前5-29の広場)CCBTから徒歩15分、渋谷駅B1出口より徒歩5分
  • 観覧料:無料
  • アーティスト:Daily tous les jours
  • 空間設計(CCBT会場):iii architects/サウンド(Walk Walk Dance):東京塩麹/グラフィックデザイン、リソグラフ:オオクボナナ
  • 企画・制作:Daily tous les jours、シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
  • 主催:東京都、シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京)
  • 共催:渋谷区
  • 連携:アルスエレクトロニカ、法政大学デザイン工学部建築学科南後由和研究室
  • 後援:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム東京
  • 協力:ケベック州政府在日事務所、福永紙工株式会社、理想科学工業株式会社

会期中にはシンポジウムやワークショップなどの開催も予定されており、詳細は後日発表されます。現時点で案内されている企画は以下のとおりです。

  • シンポジウム CCBT × Ars Electronica「Civic Creative Jam」:2026年11月14日(土)15:00~17:00(14:30開場)、会場はLIFORK HARAJUKU(東京都渋谷区神宮前1-14-30 WITH HARAJUKU 3F)。参加費無料(要事前申込、先着順)、定員60名(予定)、日英同時通訳付。登壇者(予定)はDaily tous les jours、iii architects(建築家ユニット)、オオクボナナ(リソグラフプリンター・イラスト・デザイン)、小川秀明(CCBTクリエイティブ・ディレクター/アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ共同代表)、久納鏡子(アルスエレクトロニカ・アンバサダー)、Anna Weiss(アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ リサーチャー)、島田芽生(CCBT)ほか
  • ワークショップ SUNDAY HIDEOUT PRESS:会期中毎週日曜日(1月3日(日)を除く)14:00〜(予定)、会場はシビック・クリエイティブ・ベース東京 [CCBT] B1 STUDIO。参加費無料(要事前申込、先着順)。詳細はCCBTウェブサイトで案内

CCBTは、アートとデジタルテクノロジーを通じて人々の創造性を社会に発揮するための活動拠点です。実験と創作のための開かれたラボとして多彩なプログラムを展開し、クリエイティブ×テクノロジーで東京をより良い都市に変える原動力となることを掲げています。

出典:公益財団法人東京都歴史文化財団

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